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​ミニチュア制作

私はミニチュアが好きです。ドールハウス用の細々とした物や、小さなお土産品などがついつい集まってしまいます。

集めるだけでなく、作る事にも憧れていましたが、何度挑戦しても不器用な上飽きっぽく、ものになった事はありませんでした。

例えば設計図を元に机を作ろうとして、同じ長さの角材を4本切って脚にしようとすると、何故か同じ長さにならない。

上手く切れずにズレる、切り口が割れて欠ける、斜めに切れる、あろう事か、そもそも測りまちがえている・・・

積み木とか、レゴプロックなら立体でも作れるのに、・・・そこで、積み木みたいに適当に遊んでみようと思いたちました。

長さは目分量で決め、設計図は作らない。同じ物が必要な時は重ねてカッターで切り、ヤスリがけで、合わせる。

可愛いのでいつか使いたいと、100均で買っていた小さな畳を使い、とりあえず部屋みたいに作ってみる事にしました。

 

初めてのドールハウス制作

​   昭和の家

 

2010年10月8日

 

作り始めて二週間、夢中でここ迄出来ました。

​計画性が無いので、最初に畳を貼付けてから、思いつきで壁や柱や廊下や屋根を付け足して行ったので、床の間に向かって畳が縦になっていても直せなかったり、飾り窓の丸窓が外に面していたり、突っ込みどころ満載の出来ですが、形になった事が嬉しくて、作っていた当時、同時進行で、mixiにupしました。

縮尺は考えた訳では無いのですが、畳が12分の1サイズだったので、おおよそ、それを基本にしたスケールになっています。

​障子やドアや天袋の引き戸などは、全部開け閉て出来るようにしました。

 

mixiで散々見て頂きコメントをお寄せ頂いた皆様には、今更で、申し訳ございせんが、サイトを移転しましたので、こちらにもページを作りました。

 

灯りは100均のLEDライト、白っぽい光なので、蛍光灯にしました。天井裏の一部を板で囲って電池を仕込んでいます。

​電気の紐は、スイッチの機能は無く、かざりです。

 

10月26日 

 

日を追って、色々増えています。

作っているうちに、だんだん7歳から32歳まで住んでいた木造の家に似てきました。

昭和の木造住宅を目指したのですが、思い浮かべるイメージが昔住んでいた家だったようです。

この家に住むお人形も石塑粘土で作りました。

手、足、ヘッドと一体のボディの5ピースからなり、針金で手足をジョイントしただけの、アンティークのタイニードールを参考にした簡単な作りのお人形です。

 

 

釣り道具と網を持つ、昭和っぽい子供達は小さい時の息子と娘のイメージで、女の子は8cm強、男の子は、10・5cmです。

犬は16年間を共に過ごしたテリア系雑種犬のブッチ。

​​ブッチが死んで何年も経つのに、ミニチュアを作って、やっとブッチのお弔いを済ませた気分になったのは、不思議です。

 

夏休みのある朝、庭に鉢植えの朝顔が咲いて、部屋には、蚊取り線香の豚と団扇立てに団扇があります。

家の外には牛乳の箱、これから子供達が飲むのか、配達されたばかりの牛乳がちゃぶ台の上にあり、遊びに出る時に被る麦わら帽子も見えます。

電話台に黒電話とレース編みの敷物、電話帳。

ハンガーに掛けたお出かけ用ワンピースは、勿論、女の子が着る事が出来ます。男の子にもパーカーと短パンを作りました。それからビーチサンダルとバケツ、ガラス戸の外に網戸、葦簀と南部鉄の風鈴も下がっています。

 

12月も押し詰まるまで、このミニチュアを作り続けていましたが、思い返すと自分の人生におけるターニングポイントとも言える時期であり、必要な作業だったのだろうという気がします。

 

年が明けて、2011年2月6日、ずっと寝たきりだった母が亡くなりました。

前後して娘が一人暮らしをする為に家を出て、息子は就職を機に家を出ていたので、夫婦だけの生活になりました。

自分の子供時代と、子供達と母の思い出と重ねながらの、一つの区切りであり、巣立つ子供達と、死んで行く母に別れを告げる為の儀式のようなものだったのだと思っています。

 

油絵のセットとカンバスとイーゼル。

油絵の道具は箱に収まる様に作りました。

イーゼルの金具はホックだったり、適当に家にある物や、手に入りやすいもので作りました。

油絵のセットが描きかけのモチーフごと写真によって移動しています。最終的には庭側の板張りの方に落ち着きました。学生時代こんな風にしていたので。

玄関にお母さんの下駄。スリッパとスリッパラック。

庭履き用の木のサンダル、・・・便所下駄って呼んでましたが、正式名称は、分かりません。

昔は、良く旅館のトイレの履き替え用に、置いてありました。

 

瓦屋根、板塀、ブロック塀、物干し、洗濯物、井戸の手押しポンプ、金だらい、洗濯板、郵便受け、新聞、野良猫、共同のゴミ箱。

だんだん家の外に向かってます。

​ここら辺の物は、2011年夏頃にマイブームが再燃して、10月頃までかかって作ったようです。

​昔住んでいた家に、井戸の手押しポンプは無かったんですが、もっと小さい頃のアバートの庭にはあって、指を挟んで爪が剥げる怪我をした事があります。遠い記憶がどんどん甦って来て、思い付くままに制作しました。

 

芝生シートと、叢や植え込みに使っている造花のグリーンと、小さな木製の洗濯バサミは、市販品を使用しましたが、他は全て手作りしました。

 

この子は2011年9月に作った、もっと昔の子。昭和初期の子のイメージです。8㎝弱の一番おちびで、隣は、桜ビスク人形、お人形用のお人形です。

作っているうちに、より小さく細かいものを作りたくなるのですが、そこは不器用なので限界があります。金魚鉢と金魚も作りたかったんですが、フリフリで縁の青い、丸くて透明なのをどうやったら、極小で作れるか、考えつきませんでした。池だったら、作れるかなあ・・・

 

 

 

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