top of page

サクラビスク
​その他のお人形の部屋

 

市松人形の面影を感じさせる、おかっぱ頭に黒い目の洋装の、一群のビスクドール達はサクラビスクと呼ばれています。

廉価版で、サクラビスクに良く似たおかっぱ頭の小さなお人形や、なんちゃってチャイナ風の装いのお人形もあり、小さいサイズのものは眠り目を仕込んでおらず、描き目です。それらはストーンビスクと呼ばれたりもしていますが、どこまでがサクラビスクなのか、石焼なのか、境が判然としません。

第一次世界大戦の勃発によりドイツからの輸入が途絶えたアメリカに、ドイツ人形に代わる人形として作られたモリムラのビスクドールは、ノリタケの前身「森村組」(オールドノリタケ)が1915年から7年間だけ制作し流通していた、幻の人形と言われます。モリムラの他にもFYのマークのYamato、RE Nippon、等の日本製ビスクドールが知られていますが、それらの有名なものばかりではなく、普段使いの茶碗や食器を作っていた名も知れぬ小さな工房がそれぞれに新しい、お人形という商品の制作販売に参戦していたのでしょう。実に色々なタイプの焼き物のお人形が散見されます。

古くからありそうな瀬戸焼きのお土産人形、射的人形と呼ばれる小さな姿人形達、輸出用だったらしい小さなビスク人形、キューピー人形と時折混同される、細いつり目に尖った頭の福の神のビリケンさん、・・・ビスクの上から胡粉で化粧して仕上げたものや、ペンキのような塗料で塗ったものもあって、時に、一見焼き物と区別がつかない土人形や張り子人形まで、混ざります。

また、より西洋人形の影響の強い、青い目にカールした茶髪や金髪の人形達は青い目のサクラビスクとも呼ばれているようです。

何となく矛盾した呼び名は日本人形でも無く西洋人形でも無い不思議さとあいまって、モリムラのベビーとはまた違う、独特の魅力を感じさせます。

西洋への憧れを滲ませる和製の青い目や金髪の人形達、その血脈はポーズ人形やフランス人形、セルロイド人形にカール人形・・・現在のリカちゃんやジェニーちゃんに至るまで脈々と受けつがれて来ているもののようです。

sleepingdoll.jpg

画像をクリックすると大きな画像と説明があります

sakura.png

綺麗になったこの子の直しの途中経過です。

お人形をクリックして進んでね、

​他のお部屋を見るときは画面一番上のメニューバーをクリックすると全ての場所が表示されるので、そこから跳んで下さい

bottom of page