​ SFBJシモーヌ
62cm

SFBJは安価なドイツのビスクドールに対抗してフランスのメーカーが結集して立ち上げた後期のビスクドールの会社です。

それほど、ドイツ人形はフランス人形にとって脅威だったのでしょう。後期のお人形らしく赤いほっぺの子供っぽい表情のお人形で初期のビスクドールの端正な美しさとは別の愛らしさがあります。

SFBJのお人形はちょっと特殊なマリーちゃんしか家にいないので、よくいるタイプの子も欲しいなと思っている時にご縁があった子です。

DEPなどの後期のドールにはこの子と同じように寄り目の子が沢山います。何故寄り目なのか・・・考えてみたのですが、お人形に目を入れる作業はなかなか難しい事にも一因がある気がします。あちこちを向いた、いわゆる薮睨みになってしまうと怖い印象になってしまうのです。その点ちょっと内側を向いていると幼い感じになって愛らしく見えます。これは幼い子供の顔はあまり表情筋を動かさないので脂肪がついてぷっくりしていて、目頭あたりの膨らみのせいで​白目が隠れ、寄り目に見える為です。まあ、内側に寄せておけば子供らしく可愛く見えて、効率よく目を入れられて楽だったのかなあと、そんな想像をしています。本当はどうなんでしょうね。