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 ​2021年11月

古い焼き物の犬

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 ざっくり纏めて焼き物と呼んでしまいましたが、昔から茶碗などは、愛知県瀬戸市で作られていたので、瀬戸物と呼ぶのが常でした。特に日用雑器ではない飾り物の動植物や、人形などの置物は、瀬戸ノベルティと呼ばれ、主に輸出用でした。これは、古い犬の置物で、多分瀬戸ノベルティなのだろうと思います。

 どのくらい古いかと言うと、60年以上前の1960年、私が6才の1年生の時に母が買って来てくれた二つの置物の一つです。

もう一つは、荷を積んだロバの置物でした。言っていて、自分が随分年寄りなので今更驚いています。長く生きて来たんですねえ、まだアンティークとは呼べないけど充分ビンテージです。

 ロバは黒い目が可愛く、積んだ荷物の籠の上がくり抜きの小物入れになっており、色もロバの茶色だけでなく積荷の色も色々絵付けしてあって、カラフルで素敵でした。

 犬は白黒で地味で、姉妹二人ともロバが欲しいと思ったのですが、私がお姉ちゃんなので、我慢する事になりました。母は妹に甘かったので、いつも

「お姉ちゃんでしょ」

という言葉で決着がつきます。

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 長女というのは、しっかりしていて、我慢強く、責任感を持たないといけない・・・そんな風に育ち、その役割性格は少しだけ私の一部になりました。

 そんな訳で私のものになった犬ですが、作りが単純なおかげで未だに壊れずに手元に残っています。

 ロバの足は細長いので、うっかり倒して折れて、長い耳も欠けてしまいました。妹が幼かったので、扱いが雑というのもあったかもしれません。当時は今のような強力な接着剤も無かったので、ロバは直すことができずに捨てられました。

​ 実は、犬も一ヶ所欠けがあります。左脚先の内側です。​釉薬の下の少しざらついた灰色の粘土地が目立たないように白い絵の具が塗ってあります。

 大きさは鼻先から尻尾の先までが21cm、高さが8.5cmです。

 犬が大好きですが、この犬の置物を貰った時はアパート暮らしで犬が飼えませんでした。持ち家に引っ越したのは2年生の時でしたが、やはり母は犬を飼わせてくれませんでした。

 長い事この犬だけが私の犬だったのでペスという名前をつけて、空想の中でこの子を飼っているという想定でした。

​ 犬種は何なのかと子供の頃から疑問に思っているのですが、白黒斑の毛色のイングリッシュコッカースパニエルかイングリッシュスプリンガースパニエルかなあというのが、大人になった私の答え・・・・結局、未だによく解らないままです。

     (犬の背景に写っているのはシスレーの風景画の一部です。)

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2016年2月22日
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